最近、うさぎの飼い主さん同士で交流する「うさんぽ会」なども増えてきて、うさんぽという言葉が広く浸透してくるようになってきました。
かわいい服でうさんぽしているSNS映えな写真もよく見かけます。
一方で、うさんぽには危険やリスクも伴います。
正しいうさんぽの仕方やリスクを知ることは、うさぎさんにとってより安全で快適なうさんぽになる上で大切です。
うさんぽとは?
うさんぽとは、うさぎを公園などの外に連れ出す散歩のことをいいます。
逆に、お部屋の中で自由に遊ばせることを「部屋んぽ」と呼んで区別しています。
うさんぽは、犬のように家から目的地まで歩いて行くわけではなく、うさぎをキャリーカートなどに乗せて現地へ向かいます。
公園に到着したら、ハーネスとリードをつけて一緒に歩いたり、ラビットサークルなどがある場合は、自由に走り回らせたりします。
うさぎにうさんぽは必要?
うさぎは犬や猫と違い、縄張りの範囲がそれほど広くないので、うさんぽが必ず必要というわけではありません。
また、捕食される側の動物なので、うさぎにとっては外で敵から襲われる危険のある場所よりも、お家の中のような「安全な場所」にいることが一番リラックスできます。
ただ、うさんぽにもメリットがないわけではありません。
うさんぽのメリット・デメリット
うさんぽは何時に行くのがいいの?
うさぎは「薄明薄暮性」と言って、明け方と夕方に活発に行動する動物です。そのため、昼間は寝る時間なので、本来なら朝か夕方にうさんぽに行くのがベストでしょう。
外出する時間も、30分~1時間ほどと短時間にしてあげることで、ストレスや負担が少なく済みます。
参考:Gakken うちのうさぎのキモチがわかる本
うさんぽはいつからOK?
うさんぽは、早ければ生まれてから生後6ヶ月過ぎてからが適齢だと言われています。
しかし、外出に慣れていなかったり、抱っこやハーネスを嫌がるうさぎは、生後6ヶ月を過ぎていてもうさんぽはちょっと待って。
うさんぽに必要なことを少しづつ慣らしてからが、本当のスタートです。焦らず、無理せず行うことが一番大切です。
いきなり「うさんぽ」は避けて!少しずつ慣らしてからスタート
外に出ることに慣らしていく
初めての外は、家の中と違って聞き慣れない騒音や知らない人間・動物などがたくさんいて、うさぎにとっては恐怖を感じる空間。
いきなりうさんぽなど長時間外出するのは、うさぎにとってストレスになります。
まずはおうちの近くや、お庭ベランダなどで慣らして行くのがいいでしょう。
短時間、キャリーバックなどに入ったまま散歩して少しづつ外の世界に慣らしてあげるのもおすすめです。
抱っこに慣らしていく
うさんぽをしていると、何度も抱っこする必要があります。
なので抱っこに慣れていない、できないうさぎは、うさんぽ中に怪我をする危険もありますので、必ず抱っこに慣れさせてからうさんぽに言ってください。
ハーネスやリードに慣らしていく
ほとんどのうさぎさんはハーネスを着ける時に抵抗します。嫌すぎて暴れる子もいます。慣れていないと逆に怪我につながるので、うさんぽの前にハーネスに慣れるよう練習をしましょう。
毎週数回は、ハーネスを着せる練習をしましょう。終わったら必ずご褒美におやつを与えることで、「ハーネスを身に着ける=いいことがある」と覚えさせてください。
ハーネスに慣らしていく方法は 【初心者向け】うさぎ用ハーネス徹底解説|いつから?慣れる方法は? で解説しています。
飼い主以外の人間に慣らしていく
外には飼い主以外の人間がたくさんいます。うさんぽしていると、「かわいい」「抱っこさせて」など、人の注目を浴びることになります。
人に会うのがストレスになるうさぎには、苦痛でしかありません。
まずは、お家に家族や友達を呼び、おやつなどをあげて「飼い主以外の人間」に慣れさせてからうさんぽにいきましょう。
性格上、人が苦手なうさぎさんの場合は、うさんぽはやめてあげた方がいいです。
うさんぽ前にチェックすること
体調は万全ですか?
お出かけ前の体調が万全でないと、うさんぽでのストレスや外気温で体調が悪化することがあります。必ずお出かけ前に体調を確認しましょう。
急な気温の変化や雨予報はありませんか?
うさぎは急な気温の変化などで体調を崩してしまうこともあります。また、皮膚は水に濡れることに弱く、ふわふわな毛皮は濡れると乾きにくい構造です。
うさんぽに行く前に必ず天気予報を確認して、天気が崩れそうなら無理せず中止しましょう。
目的地を事前に下調べ、できれば下見を
うさんぽに慣れていない時ほど、行ったことのない公園などに行く場合は事前に下見するのがベストです。
野鳥がいるか、子供や犬の散歩が多い時間帯や、球技大会などをやっていたりする場合もあるので、事前の下調べをすると安心です。
うさんぽでの注意点と対処法
犬や猫、カラスなどの野鳥、子供との接触は避ける
犬や猫、カラスなどの野鳥に襲われる危険があるので、必ず周りにいないか確認しましょう。
子供も乱暴に触ったりする場合もあり危険です。
「かわいい、抱っこしたい」と言われても、うさぎにはストレスなので勇気を持って断りましょう。
気温や天候(暑さ、寒さ)
うさぎは体温調節が苦手な動物です。
うさんぽは、基本的に春や秋の気候が温暖な季節のみにしましょう。
夏は日射病や熱中症などで体調が悪くなったり命の危険もあります。
うさんぽに行く前は天候を必ず確認しましょう。
適度に水分補給・休憩
うさんぽに夢中でうさぎさんへの水分補給を忘れないようにしましょう。
また、うさんぽにまだ慣れていない時は短時間で、休憩を挟むなど無理をしないように気をつけてみてあげてください。
逃げ出し、飛び出しに注意
初めての環境や犬や猫などに驚き、恐怖で飛び出したり、逃げ出したりするととても危険です。家から一歩外に出たら、ハーネス、リードはしっかりとするようにしてください。
キャリーカートなどを利用する場合は、キャリー内に飛び出し防止用リード付きのものを選ぶと安心です。
詳しくは うさんぽにおすすめのキャリーカート6選【失敗しない選び方は?】 で解説しています。
野草の中毒に注意
もし知らない草などを食べてしまった場合は、念の為食べた草を採取して保管しておきましょう。具合が悪くなるようなら、採取した草と一緒にすぐに病院へ!
食べられる野草でも、農薬が散布していたり、犬や猫などの糞尿が付着していたりする場合があります。
うさんぽ中はなるべく目を離さないようにしてあげてください。
ノミ、ダニに注意
他の動物との接触や、草むらでもノミ、ダニがうつってしまうこともあります。
帰宅後は、ブラッシングを忘れずに。
他のうさぎとの接触に注意
ラビットサークルなどで自由に遊ばせている時でも注意が必要です。
他のうさぎと接触をして交尾、妊娠してしまうこともあるので、必ず目を離さないようにしてください。
避妊をしていても、病気の感染等のリスクもあるので、うさぎ同士の過度の接触は避けた方がベターです。
うさんぽに行く時の持ち物は?
首輪のようなハーネスは危険なので、必ず身体全体を覆うようなデザインのハーネスを選んで。
うさんぽから帰ってきたら
うさんぽ中に、ノミやダニ、虫がくっつくこともあるので、帰宅したらうさぎさんをブラッシングしてあげてください。
足の裏などが汚れている場合は、硬く絞ったタオルでよく拭いてあげるのも忘れずに。
うさんぽから数日の間は、体調の変化がないかもみてあげましょう。
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