「どんな野菜がいいのか知りたい」
「どれくらいの量にすればいいの?」
うさぎに野菜を与えるなら、緑黄色、ビタミンAが豊富な野菜が◎
ただし、野菜によっては食べすぎ注意な野菜も。
今回は、うさぎが食べられる野菜や、食べすぎ注意なもの、適量の目安や与えるときの注意点を解説。
文科省のデータベースなどを参考に、成分の含有量も調べました。
食べすぎ注意な野菜や適量を知ることは、うさぎさんの健康を守るうえでとっても大切。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
◆あわせて読みたい:
>> ダメ絶対!うさぎが食べてはいけない野菜【中毒や消化不良に要注意】
うさぎが食べられる野菜
昔、うさぎはニンジンしか食べないと思っていたけど結構たくさんありますね。
◆うさぎが食べられる野菜:
にんじん、にんじんの葉、サラダ菜、小松菜、大根の葉、チンゲン菜、キャベツ、レタス、セロリ、みつば、シソ、春菊、ブロッコリー、パセリ、セリ、水菜、バジル、イタリアンパセリ、パクチーなど
※上記が食べられる野菜の[全て]ではありません。
うさぎが食べられる野菜は、ネットで探すと意外とたくさん載っています。
ただ、食べすぎには注意してください。
野菜は牧草よりも美味しく感じますから、野菜ばかりで牧草を食べなくなるのは絶対にNG。
また、野菜の種類によっては「シュウ酸」や「カルシウム」の成分が多く含まれ、取りすぎ注意なものも。
過去に尿結石(膀胱結石)になっているうさぎさんは、避けておいた方がいい野菜もあります。
野菜を与えるメリット・デメリットも合わせて紹介しますね。
野菜を与えるメリット
※野菜の種類によって含有量が異なります。
※牧草とペレットを食べていればビタミン類の不足はほとんどありません。(アニマルクリニックイスト細谷獣医師のBlogより)
うさぎとビタミンA
うさぎはビタミンAの欠乏症(不足)で、体重減少や成長障害、眼疾患(角膜ジストロフィー、網膜変性)、神経症状、不妊症、水頭症、スナッフル、腸炎などを起こすことがあるので、ビタミンAや体内でビタミンAに変化するβカロチンを含んでいる野菜を取ると良い。
引用:ウェスト動物病院「ウサギと野菜」より
野菜を与えるデメリット
特にお腹をこわしやすい子やダイエット中の子は食べ過ぎに気をつけて!
うさぎの尿結石とは
おしっこの通り道(腎臓・膀胱・尿道)に結石ができること。
この結石はおしっこのミネラル分が固まって石のようになり、おしっこを詰まらせてしまいます。
うさぎの場合はカルシウムがシュウ酸と結合し固まってできる「シュウ酸カルシウム結石」が多くみられます。(リン酸カルシウム結石などもある)
うさぎはおしっこの中に多量のカルシウムが排出されるので「シュウ酸」を多く含む野菜などをたくさん摂取すると、結石ができやすいといわれています。少量なら問題ないという見解も。
うさぎが食べすぎ注意な野菜
全ての野菜に当てはまるわけではありませんが、一部の「シュウ酸」が多い野菜は要注意。
シュウ酸はカルシウムと一緒になる(結合する)と、尿結石ができやすくなります。
シュウ酸が多く含まれている野菜の食べすぎに注意しましょう。
また、カルシウムが多い野菜の食べすぎもリスクが。
少量なら問題ないという見解が一般的ですが、過去に尿結石になったことがあるうさぎは、再発しやすくなってしまうので避けておいた方が安心。
シュウ酸ってなに?
「アク」や「えぐみ」のもととなる成分であるシュウ酸。ほうれん草に多く含まれることは有名。
他にも、タケノコ、紅茶お茶、チョコレートなどにも多く含まれます。
シュウ酸を取りすぎると尿結石(尿路結石)になるリスクが高まります。
人間も注意。
シュウ酸が多く含まれている野菜
◆シュウ酸が多く含まれている野菜:
ほうれん草、キャベツ、ブロッコリー、レタス、パセリ、大根、小松菜、カブなど
種類 | シュウ酸含有量(mg/100g) |
---|---|
ほうれん草 | 800 |
キャベツ・ブロッコリー・レタス | 300 |
パセリ | 170 |
大根・小松菜・カブ | 50 |
ほうれん以外なら、少量であれば気にしなくても問題ないという見解が一般的。
ただ過去に尿結石になったことがあるうさぎさんは避けておいた方が安心。
気になる方は獣医の先生に相談してみて。
ほうれん草は食べるのNGです。
カルシウムが多く含まれている野菜
種類 | カルシウム含有量(mg/可食部100g) |
---|---|
パセリ | 290 |
大根の葉 | 260 |
水菜 | 210 |
小松菜 | 170 |
春菊 | 120 |
ちんげん菜 | 100 |
ちなみに、サラダ菜は56g、セロリ・セロリの葉は39g、ニンジンは26g、レタスは19gと少なめ。
(少ない野菜は他にも)
セロリ、ニンジン、サラダ菜あたりは無難ですね。
うさぎに野菜を与えるときの適量は?【野菜のあげ方】
野菜は水分を多く含みます。
食べすぎると下痢をする子もいるので、適量といっても個体差があります。
目安としては、1日に与える野菜の量は、1日20g程度※にしておきましょう。
翌日のうんちの状態や体調に合わせて調節してみてください。
ダイエット中のうさぎさんは、かかりつけ病院の先生とも相談を。
根菜よりも、葉野菜の方がヘルシーです。
※参考:はじめてさんのうさぎと暮らすヒント丸わかりハンドブック「健康なおやつ」より
基本の食事は牧草を主食+ペレット
うさぎの食事のキホンはあくまで牧草を中心に。(+ペレットで栄養補助)
野菜を与えると牧草を食べ残すようなら、野菜の量が多すぎるということ。
野菜は水分補給には◎ですが、健康で食欲があり、水も飲んでいるうさぎには必須ではありません。
「おやつ」としてご褒美などに与えてあげる感覚で。
※(参考)うさぎがチモシーを食べない時の原因と対処法|食べやすい牧草12選
翌日のうんちをチェック
野菜を与えた次の日のうんちは必ずチェックを。
適量を守っていても、野菜との相性によってうんちがゆるくなるうさぎもいます。
うんちがゆるくなったり、下痢をするようならその野菜との相性は×と考えて。
もちろん与えすぎはNG。
下痢をしている場合はすぐ病院へ!
はじめての種類の野菜を食べるときなどは、要うんちチェックです。
子ウサギに野菜を与えるときは注意
子うさぎは、まだお腹が弱く野菜を十分に消化できないことがあります。
安全のためにも、野菜は生後3〜4ヶ月してから与えてください。
その場合でも一度にたくさんはNG。
まずは1種類を少しづつ与えてみて、翌日のうんちの状態をチェック。
好みや野菜との相性もあるので、合わないなと思ったら違う野菜にしましょう。
生後半年〜1年ごろまでに、野菜の量を少しづつ増やしていき、上記の適量までとするのが◎。
野菜を与える前・後の注意点
野菜を安心・安全に与えるためには、下記のポイントにも気をつけてください。
うさぎの好みの味を探してみよう
うさぎ=ニンジン好きというイメージがありますが、好みはお家のうさぎさんそれぞれ!
個性による違いもありますが、若い頃に美味しい野菜の味を経験すると、違いが出てくることも。
うちの子も、実家から送られてきた無農薬のニンジンを食べてからニンジン好きに。
いろんな野菜の味を経験させて好みを把握しておくことは、高齢になって食欲が減少したときに役立ちます。
ただし、それによって牧草を食べなくなるのはNG!
毎日与えると「牧草を食べなくても美味しいものが待ってる」と思ってしまう子もいるので、間隔をあけて与える方が◎。
基本は牧草を中心に、野菜はときどきの「ご褒美」として与えてみてくださいね。
参考文献
・ウェスト動物病院「ウサギと野菜」
・文部科学省 「食品成分データベース」
・日本コンパニオンラビット協会「ウサギマスター検定3級」
・医療法人薬院ひ尿器科医院 「シュウ酸を多く含む食品」
・あかばね腎・泌尿器クリニック「野菜類100gあたりのシュウ酸含有量」
・書籍:はじめてさんのうさぎと暮らすヒント丸わかりハンドブック「健康なおやつ」
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