うちの子、最近なんだか太ってきた気がする。
肥満にならないためにはどうすればいいの…?
うさぎは草食動物で、本来は草や木の皮などの低カロリーな食事で生きてきました。
ただ、喜ぶからとおやつを与えすぎて、肥満になってしまううさぎが増加しています。
実はペットのうさぎの4羽に1羽が肥満と言われています。(※1)
ちょっとぽっちゃりの方が可愛いから、と放っておかずに、きちんと肥満予防や対策を!
また、極端なダイエットも健康にはNG。
今回は、そんな肥満の対策やダイエットの注意点を分かりやすくまとめました。
(※1)エディンバラ大学王立(ディック)獣医学部 ラビットクリニックの統計より
どれくらい肥満なのかがチェックしたい方は、お家でできる肥満度チェック「BCS」にトライしてみて。
BCSは「ボディコンディションスコア」の略で、うさぎの体を触りながら肥満度を5段階で評価する方法です。
>>肥満度チェック「BCS」はこちら
うさぎが太る原因は?
お家にいるうさぎさん、下記に当てはまっていないかチェックしてみて。
人間と同じで、うさぎも生活習慣の変化(例:運動量の減少、最近の手術、余分なおやつ、その他)で太ったり肥満になりやすいので注意。
うさぎさんが催促するからといって、おやつを好きなだけ与えていてはダメです。
果物だけじゃなく、野菜もうさぎにとってはおやつ、与えすぎは禁物です。
牧草中心の食生活をキホンにして、ペレットは適量、おやつは与えてもごく少量にとどめましょう。
また、避妊や去勢手術をすると肥満になりやすくなります。
手術後のうさぎさんは、体重の変化にも気をつけなくてはいけません。
うさぎの肥満対策
チモシーや牧草をたくさん与える
まずは、チモシー(牧草)大好きなうさぎさんに育てましょう。
おやつや野菜ばかり与えていると、「牧草より美味しい」からと牧草に手をつけなくなってしまう子も。
そうなると、肥満だけでなく歯の不正咬合、うっ滞その他の病気にかかりやすくなります。
チモシーをあまり食べないうさぎはどうすればいい?
もしチモシーをあまり食べない子は、歯に異常がある(不正咬合)の場合か、もしくは単に牧草が苦手な子かも。
不正咬合の場合は、早めに病院へ。
牧草がニガテな子には、他のイネ科の牧草や、香りの良い牧草を混ぜて与えたり、固形チモシーなどで味を覚えさせるのも◎
うさぎがチモシーを食べない時の原因と対処法|食べやすい牧草12選 でくわしく解説しています。
成長にあったペレットを選ぶ
うさぎ用ペレットフードと一言でいっても、子ウサギ、妊娠出産中、大人、高齢期など、成長期に合わせた様々な種類が売られています。
よくあるのが、大人のうさぎに子ウサギ用のペレットを与えてカロリーオーバーになっているケース。
パッケージに「グロース」と書かれていたら、子ウサギ(幼体)向けです。
子ウサギや高齢期向けペレットには、「アルファルファ」という栄養価の高い牧草が主原料になっていることが多く、栄養価が高い分、太りやすくなっています。
大人で元気なうさぎさんなら、「チモシー」が主原料のものを選びましょう。
うさぎに合ったペレットの選び方のコツなどは 【うさぎのペレット徹底解説】選び方、成分の見方から注意点までの記事で解説しています。
遊べる環境をつくる
運動不足は肥満の大きな原因のひとつです。
部屋んぽでは走ったりジャンプできる十分なスペースがあるのが理想です。
また、トンネルやボールなどの遊ぶおもちゃで、運動意欲を刺激するのもおすすめ。
部屋んぽは、最低でも毎日1〜2時間は欲しいところです。
>>参考:うさぎがおもちゃで遊ばない?失敗しない選び方とおすすめグッズ10選
>>参考:かじれるトンネルハウスおすすめ7選【運動不足の解消に】
うちは5〜6時間は部屋んぽさせているよ。
うさぎのダイエット時のごはんの量
うさぎの食事のバランスは、【牧草:ペレット:野菜=6:3:1】が割合が目安。
甘いフルーツよりは、葉物野菜などの方がカロリーが低く栄養がありおすすめです。
ペレットを与える量の目安
目安としては、1日に与えるペレットの量は、適正体重の1〜3%程度。
1kgが適正体重のうさぎさんの場合は、10g~30gになります。
大さじ1杯が約10g程度なので、大さじ1〜3ぐらい。
ペレットの種類によっても異なるので、パッケージ裏に記載されている適正量をチェックしてみて。
適正体重は今の(太った)体重ではなく、うさぎの種類・体型に合った理想とする体重のこと。
うさぎが健康を維持できる体重は何kgか、分からない場合は獣医の先生に相談してみて!
適正体重を知ることはとっても大切。
>>ペレットについては【うさぎのペレット徹底解説】選び方、成分の見方から注意点までで解説しています。
※適正量は、うさぎさんの年齢、体型や体調によっても変わりますので、かかりつけの動物病院の先生と相談してみてください。
野菜
目安としては、1日に与える野菜の量は、1日20g程度※にしておきましょう。
翌日のうんちの状態や体調に合わせて調節してみてください。
野菜は水分が多いので、与えすぎはお腹を下してしまうことも。
一度に20gではなく、少しづつあげてくださいね。
>>(参考) うさぎが食べられる野菜【食べすぎ注意な野菜も!】
※参考:はじめてさんのうさぎと暮らすヒント丸わかりハンドブック「健康なおやつ」より
おやつ(果物など)
目安は、与えるものにもよりますが、適正体重の0.3%〜0.5%(体重1kgあたり3~5グラム)程度が適量と言われています。
与えすぎると牧草を食べてくれなかったり、水分で下痢をしてしまうことも。
牧草をきちんと食べているか、翌日のうんちの状態などをチェックして、おやつの量を調整してみて。
>>参考: うさぎの1日の食事量や回数、与え方について | 世話の基本
おやつはサプライズとして与えるのが◎。満足度がUPするよ!
うさぎのダイエットでの注意点
これまで読んで、「よし明日からおやつ抜き、ペレットも半分に」と思うかもしれませんが、ちょっと待って。
おやつ抜きはいいとして、ペレットの量をいきなり減らして、体重も急に減少させると、実は健康には悪影響をおよぼすことも。
特に肥満のウサギは脂肪肝の危険があるため、一気にではなく「徐々に」体重を減らすことが重要です。※
肥満かどうか気になる飼い主さんは、食事制限をする前に一度かかりつけの獣医の先生とも相談を。
うさぎに詳しい先生なら、その子の適正体重を教えてくれます。
そして、「何ヶ月で何gやせて、どれくらいの量を制限にするのか」等のダイエットプランを先生と相談してから始めてみて。
※JCRA日本ラビットコンパニオン協会ウサギマスター検定より
品種によってはもともとぽっちゃりだったり、筋肉質だったり、肥満かどうか見分けるのが難しいうさぎも。プロの意見も取り入れて。
うさぎの定期的な健康診断を
うさぎさんの急な体重の増減には注意が必要。
ただの太り過ぎ、痩せすぎなだけではなく、病気の可能性はないか病院の健康診断でチェックしてみてください。
理想は、お家で毎日健康チェック、週1回の体重チェック、2ヶ月に1回(生後6ヶ月までは月1回)の動物病院での健康診断がベストです。
うさぎさんの健康や体調の変化を見逃さず、しっかりとケアしてあげましょう。
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