「うさぎが夜ケージをかじってうるさくて寝られない」
「大声で叱ってもケージから離れるとまたうるさい」
こんな悩み、うさぎを飼っている飼い主さんなら一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
今回は、うさぎが夜うるさい時の対策や飼い主さんと生活リズムをうまく合わせる方法を解説します。
うさぎさんは学習する賢い動物。生活
こんなお悩みの方に↓
・うさぎが夜うるさくて寝られない
・仕事で夜帰宅が遅くなってしまう
・いつ遊ばせたらいいか分からない
うさぎは夜行性?
うさぎは夜行性に近いですが、正しくは薄明薄暮性(はくめいはくぼせい)の動物です。
薄明薄暮性とは、明け方と日が暮れる夕方に活動的になる習性のこと。逆に日中や夜中は眠ったり休息をとったりと、ゆったり過ごすことが多いのです。
なぜうさぎは薄明薄暮性なのでしょう。それは日中に肉食動物が活動しているので、捕まらないように敵から身を隠すため。かといって夜は夜行性の肉食動物がいるので、活動できるのは明け方か夕方ぐらいだったんですね。
同じ薄明薄暮性の動物に、フェレットやハムスターがいます。実は犬や猫も薄明薄暮性だと言われているんです。
昼間ウトウトしているのはそのせいですね。
うさぎはいつ寝るの?寝る時間帯や活動時間
うさぎは、昼間と夜中に眠ったり休息をとります。人間のようにまとまった時間寝るのではなく、短時間のウトウトとした浅い眠りを繰り返します。
「うちの子は昼間でも寝ないよ?」と思っている飼い主さんもいるかもしれませんが、よく観察してみてください。うさぎは目を開けたまま眠ることができるんです。
箱座りになってじっとしていたり、鼻をヒクヒクする回数が極端に少なくなるとそれは眠っている状態なのです。
全く眠っている気配がないといううさぎさんは、もしかすると周りがリラックスできる環境ではないかもしれません。うさぎがリラックスしてる時のサインは?寝方やしっぽの向きに注目 の記事でリラックスしている時はどんな状態かを解説しているので、一度確かめてみてください。
うさぎが活動する時間帯は明け方と夕方
うさぎは本来、明け方の時間帯と太陽が沈む夕方の時間帯に活動すると言われています。
生活ルーティーンのイメージとしては、明け方の5時に起きて、6〜10時まで活動し、10時〜午後4時まで眠り、そしてまた午後4時から活動するという流れが一般的です。
ただ、一緒に生活していくにつれ、徐々に飼い主さんの生活ルーティーンを覚え、それに合わせて活動するようになります。
だからといって無理に眠っているうさぎを起こしたり、寝る時間である昼間に外に連れ回すのは通院など必要な場合以外は、極力避けてあげてくださいね。
うさぎが夜に活発になるのはなぜ?
夜中は本来寝る時間なのに、うちの子はケージの中で暴れたりかじったり活発になる…そんなうさぎさんには、いくつか原因が考えられます。
餌や牧草、水などが足りていないと主張するためにケージをかじったりする場合もあるので、寝る前は忘れず補充しましょう。
ほとんどの場合は単純に遊び足りないか、かまって欲しくて飼い主を呼ぶため。
そんなときは何か対策をとる必要があります。
お母さんにかまって欲しくて駄々をこねている子供と似ていますね。
うさぎが夜うるさい時の対策
うさぎは私たちが思っているよりも知的で「学習できる」動物です。
ケージをかじると飼い主さんが様子を見に来てくれたり「うるさくしたら外に出してくれる」と学習したら、その後もくり返し同じことをします。
ケージかじりがひどくなると、歯の不正咬合などの病気につながるので、早めに対策をとってください。
夜中にケージをかじってうるさい時の対策
無視する
毎晩、ケージをかじってうるさくて困っている飼い主さんは、しばらく我慢して無視してみましょう。
ケージをかじったら「飼い主さんが来てくれる」「外に出してくれる」とうさぎが学習している場合があります。
そうじゃないよ、と覚えさせる必要があります。
少なくとも1週間くらいは夜中は無視を続けてみて。
ケージカバーやかじれるおもちゃを与える
ケージかじりが酷い場合は、ケージに取り付けられるかじれるおもちゃ(角材やかじり木)やケージカバーなどをつけてあげてください。
うさぎの歯を守るためにも大切です。
夜かじらなくても、かじりグセのあるうさぎさんには、何かしらかじれるおもちゃをケージ内にも入れてあげるのがおすすめです。
遊びたい欲求を満たしてくれて、ストレス発散にもなります。
寝室から遠くの部屋に移動する
飼い主さんが眠っている間、うさぎのケージを寝室から遠ざけるのも手段の一つです。
ただあくまでこれは最終手段。
うさぎは環境の変化を好まないので、本来であれば同じ場所の方がベストですが、飼い主さんが寝不足で仕事にならない!などの場合はひとまずその方法でやってみるのもありです。
しばらくするとうさぎも「夜は暴れても来てくれないんだ」と学習することも。
ただしケージを移動する場合は、ケージの置き場所に注意。
エアコンが直接当たらない、夏暑すぎたり冬寒すぎる部屋はNGです。
ケージの適切な置き場については うさぎのケージ徹底解説!置き場所や選び方、掃除の仕方まで で詳しく紹介しています。
夜トイレやお皿をひっくり返して暴れる時の対策
ケージ内のお皿やトイレをひっくり返したりして暴れるのは、何かを訴えている可能性があります。
例えばお皿をひっくり返している時は、「お腹すいた」など。
トイレをガタガタ動かしたりしていると「これ邪魔!」と何か気に食わないことも。
極端に暴れていたり、いつもはおとなしいのに暴れている時は、なにかに怯えているか興奮していることが。その場合は、少し様子をみてあげてください。
ただ、餌もあげたのに暴れている場合は「暴れたら外に出してくれる」「飼い主が来てくれる」と覚えてしまっている可能性も。
そんな時は、我慢してケージに近づかず無視してみてください。
音がうるさくて眠れない場合は、トイレやお皿はケージに取り付けるタイプのものを選ぶのがおすすめです。陶器製のトイレも重さがあり簡単には動かせないので◎。
うさぎが飼い主の生活リズムに合わせることは可能です
うさぎは知的で学習する動物ということはすでに述べたと思いますが、もちろん人間の生活リズムを学習して、それに合わせることは可能です。
ただし、飼い主さんが無理矢理一方的にうさぎの生活リズムを変えようとするとうまくいきません。まずは、生活リズムを合わせるための方法を紹介します。
飼い主の生活リズムに合わせる方法
うさぎの体内時計は人間が想像しているよりも正確です。そして、不規則な生活よりも規則正しい生活(決まった時間にご飯を食べ、遊び、眠る)を好みます。
飼い主さんが不規則な生活をしている場合は、うさぎさんの生活ルーティンも乱れがちです。少なくともうさぎさんは、規則正しい(決まった時間の)ルーティンを送れるように意識してみてください。
「規則正しい=早起きする」というのではありません。ここでいう「規則正しい」は食事、遊び(部屋んぽ)、眠るなどの時間を決めてその時間を守る、ということです。
うさぎさんも、いきなり100%合わせるのは無理です。
怒らず焦らずに接してあげてください
一人暮らしで夜遅くなってしまう時はどうすればいい?
本来なら夕方に充分に遊ばせてあげたいけど、仕事で夜どうしても遅くなる飼い主さんはどうすればいいのでしょう。
まずは、できるだけ1日のルーティーン(食事、遊ぶ、睡眠)を決まった時間にするよう心がけてください。
帰宅後○時〜○時までは部屋んぽの時間、その後餌の時間、などと時間を決めて、それに合わせられるよう努力してみて。
鼻をツンツンして自分から「ご飯の時間だよ」と伝えてくれることも。
例:一人暮らしで夜遅い飼い主とうさぎの生活ルーティン
- 【朝】
- 起きたら牧草たっぷり補充(+餌)
- 30分くらい部屋で遊ばせる
- (飼い主)会社に行く
- 【昼〜夕】ケージの中でお昼寝
(日中の様子をペットカメラでチェック) - 【夜】
- 帰宅したら牧草補充
- ○時〜○時まで部屋で遊ばせる
- ○時に餌を与える
- ○時にケージに戻し飼い主も眠る
留守にする時間が長い場合は、ペットカメラを活用するのもおすすめ。
高齢や病気で介護が必要なうさぎさんがいる場合は、ちょくちょく様子を確認してあげると安心です。
うさぎ用ペットカメラおすすめ7選【効果的な使い方や注意点も解説】 で詳しく解説しています。
お休みの日のルーティンは?
お仕事がお休みの日に、一日中家にいる場合は夕方などにケージから出して遊ばせてあげても大丈夫です。決まった時間じゃないら絶対ダメ!というわけではなく、臨機応変に。
特に飼い主さんが忙しく、普段家にいる時間が短い場合は遊べる時間も少なくなってしまうので、お休みの日などはうさぎさんとたくさん遊んでコミュニケーションをとってあげるといいと思います。
でも眠っている時はそっとしておいてあげてくださいね。
夜は明かりがある方がいい?
うさぎは視野は広い(ほぼ360°)ですが、視力はいい方ではありません。うさぎの視力は人間でいうと0.05~0.1くらいの近視だと言われています。
ただ、暗闇での視力は人間の8倍※あると言われていて、人間のように夜電気の明かりが必要なわけではありません。なので夜は明かりはいりません。
※JCRAウサギマスター講座より
まとめ:うさぎと飼い主、お互いの生活リズムを尊重しよう
うさぎは人間の生活リズムに合わせることができるかしこい動物ですが、あなたはうさぎの本来の生活リズムを尊重していますか?
昼間にうさんぽに連れ出したり、部屋で遊ぶ時間が不規則だったり不充分だったりしていませんか?
一緒に生活するというのは、何事もどちらか一方だけに合わせるのではうまくいきません。たとえペットだとしても、生活習慣を尊重することはとても大切。
お互いストレスにならない生活を送るために、お互いが妥協し合って、生活リズムを作り上げてくださいね。
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