皆さんは「保護うさぎ」という言葉を聞いたことがありますか?保護犬や猫のように、飼い主や繁殖業者によって捨てられたり、街中で保護したうさぎさんのこと。
コロナ禍でペットを飼育する人が増える中、捨てられるうさぎさんが急増しています。
これからうさぎさんを飼ってみたい、お迎えしたいという方は、ペットショップへ行く前に一度「保護うさぎ」について知ってほしいと考えています。
今回は、保護団体の譲渡会や、里親募集について紹介します。うさぎを飼う予定のない方でも、保護団体への寄付や物資支援もできますので、ぜひ最後までご覧ください。
保護うさぎの現状
2015年に新潟県佐渡市にあるお寺で、うさぎの多頭飼育崩壊が起きたニュースを聞いたことはないでしょうか。「もともとは除草のためにと『草取りウサギ』として飼い始めた」うさぎが、増え過ぎ一時、140羽近くのうさぎが過酷で汚い環境で、病気をしても放置されていた、というのです。
また近年、うさぎ専門のペットショップが増えつつあり、またコロナ禍の外出自粛でうさぎを飼う人が増えてきています。
そんな中、飼いきれなくて安易に公園や山に捨てたり、うさぎの多頭飼育の崩壊で病気のまま放置されたうさぎさんたちも残念ながらいます。また、ブリーダーや一部のペットショップで買い取られなかったうさぎを処分する、なんて悲しすぎる現実もあります。
身勝手な理由で捨てないで!
うさぎは学校で“外飼い”しているところも未だにあり、簡単に飼育できると思われがち。しかし、実際はデリケートな動物。暑さ寒さにも弱く年中エアコンが必要ですし、病気やケガも少なくない。うさぎを見てくれる動物病院も少なく、医療費も犬や猫同様にかかります。
「飼うのが大変だから」、「懐かないから」と身勝手な理由で捨てる人がいるのは、同じうさぎ飼い主として許せない気持ちです。
ただ、牧草やうさぎの毛、フンなどでアレルギーを発症する場合もあり、一緒に住めなくなった場合なども。
そんな色々な事情で捨てられたうさぎさんを保護して、譲渡会や里親募集などで新しい飼い主を探す支援をしているボランティアや保護団体が全国にはいくつかあります。
もし、あなたがうさぎさんをお迎えしたいと思っているのなら、選択肢の一つとして考えてぜひみてください。
保護うさぎ、どうやってお迎えすればいいの?
インターネットで「うさぎ 里親募集」と検索すれば、いくつかのサイトがヒットするかと思います。もし、初めてうさぎさんをお迎えするという方なら、まずは保護団体の譲渡会に出向いて、実際に触れ合ってみるのがおすすめです。
きちんとした保護団体なら、すぐに譲渡するのではなく、相性や里親希望の方の住まいなどの環境を確認したり、お見合い期間や、トライアル期間を設けています。
保護団体のスタッフも、飼育について色々アドバイスをしてくれるので、迷ったり不安に思うことがあったらぜひ相談してください。
保護団体の里親募集、譲渡会について
里親募集・譲渡会では、ペットショップのように、出会ったその日にすぐお迎えできるわけではなく、保護団体によっては譲渡条件や、お見合い期間、トライアル期間を設けたりしているところが多くあります。
このトライアル期間は、飼い主とうさぎさん双方の相性や生活環境がマッチングするかを判断する大切なステップ。これは実はペットショップにはない大事な機会なんです。
トライアル期間で何を判断するの?
トライアル期間は、飼い主さんの家にうさぎさんを数週間〜数ヶ月ほどお迎えし、住環境に馴染むことができるかどうか、一緒に住む家族の変化などを確認する期間。お迎えの最終判断を下す際の重要な機会になります。
通常、トライアル期間に入る前に、何度か保護施設を訪れてうさぎさんとお見合いをするのが一般的で、相性をみたり、飼い主さんの飼育環境が問題ないかなどを確認します。
譲渡条件ってどんなの?断られる場合も
多くの里親募集をしている保護団体では譲渡条件があり、飼育を断られることもあります。これは一度人間に裏切られた保護うさぎさんが、再び裏切られることのないように、幸せに生活して欲しいと真剣に考えているから。
譲渡条件は、ペット飼育可の住まい、避妊手術の費用負担や室内飼育のみ、など保護団体によって色々あるので、里親募集をしている保護団体に出向く前に、一度はホームページなどで目を通してみてください。
例えば、兵庫県にある保護団体SAVE THE RABBITSでは、お断りをする場合・要相談の条件に以下が挙げられています。
- 多頭飼育をされているご家庭はお断りする場合があります。(3匹以上〜)
- 幼稚園・学校等の教育機関への譲渡やシェアハウス等へお住まいの方への譲渡も行っておりません。
- 犬や猫と同居の方はお断りすることがございます。
- 未就学のお子様がいらっしゃるご家庭はうさぎの状態によってお断りすることがございます。
保護団体SAVE THE RABBITSホームページ譲渡条件「お断りをする場合」より
もし余裕があったらお迎えを検討してみて
譲渡条件などを参考までに紹介しましたが、ちょっとでもお迎えしてみたいなと思ったら、気負わずに譲渡会や里親募集に出向いてみてください。
捨てられたうさぎさんは、決してうさぎさん自身に問題があるわけではありません。人懐っこい子や、子うさぎもたくさんいます。人間の都合で捨てられた子達を救ってあげられるのは、皮肉にも人間だと思うのです。
うさぎさんを愛している、最後まで可愛がり、お世話してあげられる方がいたら、ぜひ手をあげて欲しいと思います。
私たちができること|寄付や物資支援、ボランティア募集
ここまで読んでくださってありがとうございます。今、うさぎを飼っている、保護うさぎを飼う予定はない方でも、お迎えする以外にできることがあります。
保護団体では、寄付のほか、物資の支援やボランティアを募集しているところが多くあります。もし気になる団体があれば、どんな支援が必要か調べてみましょう。
ホームページに記載してあったり、具体的に「Amazon欲しいものリスト」を団体側が公開していることもあるので、本当に必要としているものが届けられておすすめです。
うなちゅんも少しだけど寄付したよ!
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